株式会社サンモト様
VJ-405GT×アーティスト? 挑戦する実験店舗の狙いとは
来店客が好きな作品を選び、ウエアプリントする新しい手法を取り入れたクリエイターズプール。アーティストは現在、
まつやまたかし氏、奥田みえこ氏、くるみるか氏、jbstyle氏、御歌頭氏、Natsuko Poe氏、Ahhi Choi氏、松野ちり子氏の
8人。今後、アーティスト、作品共に増やす予定。ちなみにアート作品は作家からjpegで納品されるそうだ。
ギャラリーにブティック、ガーメントプリンター?
クリエイターズプールの前面はガラス張りで、おしゃれなカフェのよう。
入ってすぐの広い空間は様々な絵が展示されているギャラリーで、左に進むとTシャツやトートバッグなどが並ぶブティックコーナー。
さらにその先には、接客テーブルと共に武藤工業(株)のガーメントプリンター「VJ-405GT」が設置されている。
この機種は昨年発売されたばかりで、CMYK4色モデル「VJ-404GT」と白インク搭載モデル「VJ-405GT(以下、405GT)」の2機種がある。
設置面積が同クラス機の中で最小ながら、プリント面積が420×576mmと広いのが特徴。
マグネットで簡単着脱できるプラテンや操作しやすい大きなタッチパネルなどがユーザーから人気だ。
同店では武藤工業製の大型プリンター「VJ-1617HJ」も導入。マルチパーパス白インク搭載で、革や透明フィルム、コートボール紙など様々な素材にプリントできる。同店ではこれらの設備を使い、Tシャツをはじめ様々な商材にプリントしている。
冒頭の宮下社長の言葉通り、クリェイターズプールでは、一般的なチームウェアやクラスTシャツ注文はほとんど受注していない。「その代わり、こちらが用意したデザインをお客様が選び、好きな商材にプリントしてお渡しする、という手法を取っています」。
同店が提案するのは、よくあるデザインテンプレートの組み合わせではない。
用意したのは、8人のアーティストが描いた作品150点(2016年5月時点)というから驚き。
(株)サンモトがアーティストの育成に力を入れていることもあり、「すでに有名な方もいますが、これから羽ばたこうとしているアーティストにプリント用の作品を描いてもらいました」。
寝装品売り場にガーメントを置く時代?
注文の流れは次の通り。まず来店客がギャラリーで好きな作品を選び、次にブティックコーナーでプリントしたい商材を選ぶ。ここにはTシャツ、トートバッグ、シーツ、エプロン、クッションカバーなど20種類が用意されている。商材が決まったら、素材によって405GTや1617HJでプリントする。注文の多くはTシャツとトートバッグなので、405GTの出番が多い。昨年10月に導入したばかりだが「使い方は簡単なので、すぐに使えるようになりました」と、同社クリエイターズプール事業部のディレクター、宮浦康氏。広いエリアにプリントできる405GTだからこそ、アート作品をダイナミックに表現することができるのだろう。
1日の平均販売枚数は、10~20枚前後。販売価格はTシャツ2500円。アーティスト作品のプリント時はさらに使用料が1000~1800円かかる。
注文の約6割がアート作品のプリントでプレゼント用途が多い。4割は接客中に「写真や文字など、好きなものをプリントできる」と伝えると、スマホ写真のプリントを希望したり、一度アート作品Tシャツを購入したお客が「次はオリジナルで」と来店すると言う。
同業者からすれば、「近隣の飲食店からスタッフTシャツを受注すればいいのに」と思うだろうが、「この店の狙いは、本業である寝装品の売場を新たに提案すること。そのために様々な試みを実験しているんです」と宮浦氏。
クリエイターズプール
住所 山梨県南都留郡山中湖村山中110-1
営業時間 AM9:00~PM6:00
定休日 毎週水曜日