ユーザー活用事例 ユーザー活用事例

株式会社サンモト様
VJ-405GT×アーティスト? 挑戦する実験店舗の狙いとは

ValueJet ガーメント

画像1 来店客が好きな作品を選び、ウエアプリントする新しい手法を取り入れたクリエイターズプール。アーティストは現在、
まつやまたかし氏、奥田みえこ氏、くるみるか氏、jbstyle氏、御歌頭氏、Natsuko Poe氏、Ahhi Choi氏、松野ちり子氏の
8人。今後、アーティスト、作品共に増やす予定。ちなみにアート作品は作家からjpegで納品されるそうだ。

富士山のふもと山中湖のほとりに一風変わったウエアプリント店がある。それが「クリエイターズプール」だ。
運営するのは昭和17年創業、羽毛布団など寝装品の老舗メーカー、
(株)サンモト。 同社の宮下治二郎社長は、「この店は一般的なウエアプリントショップではない。 商売のスタイルを試す、実験的店舗なんです」。
画像2
クリエイターズプールの外観。目の前が山中湖。
店の後ろには富士山がそびえる。
元々サンモトのアンテナショップだった店を改装した。

ギャラリーにブティック、ガーメントプリンター?

 クリエイターズプールの前面はガラス張りで、おしゃれなカフェのよう。 入ってすぐの広い空間は様々な絵が展示されているギャラリーで、左に進むとTシャツやトートバッグなどが並ぶブティックコーナー。 さらにその先には、接客テーブルと共に武藤工業(株)のガーメントプリンター「VJ-405GT」が設置されている。
 この機種は昨年発売されたばかりで、CMYK4色モデル「VJ-404GT」と白インク搭載モデル「VJ-405GT(以下、405GT)」の2機種がある。 設置面積が同クラス機の中で最小ながら、プリント面積が420×576mmと広いのが特徴。 マグネットで簡単着脱できるプラテンや操作しやすい大きなタッチパネルなどがユーザーから人気だ。
 同店では武藤工業製の大型プリンター「VJ-1617HJ」も導入。マルチパーパス白インク搭載で、革や透明フィルム、コートボール紙など様々な素材にプリントできる。同店ではこれらの設備を使い、Tシャツをはじめ様々な商材にプリントしている。
 冒頭の宮下社長の言葉通り、クリェイターズプールでは、一般的なチームウェアやクラスTシャツ注文はほとんど受注していない。「その代わり、こちらが用意したデザインをお客様が選び、好きな商材にプリントしてお渡しする、という手法を取っています」。
 同店が提案するのは、よくあるデザインテンプレートの組み合わせではない。 用意したのは、8人のアーティストが描いた作品150点(2016年5月時点)というから驚き。 (株)サンモトがアーティストの育成に力を入れていることもあり、「すでに有名な方もいますが、これから羽ばたこうとしているアーティストにプリント用の作品を描いてもらいました」。

  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
    クリエイターズプールの店内。広い空間で、ウエアプリント店というよりも、ギャラリーと呼んだ方がしっくりくる。
    この日は団体客約25人が一気に押し寄せ、ほぼ全員が注文して大混雑となった。

寝装品売り場にガーメントを置く時代?

 注文の流れは次の通り。まず来店客がギャラリーで好きな作品を選び、次にブティックコーナーでプリントしたい商材を選ぶ。ここにはTシャツ、トートバッグ、シーツ、エプロン、クッションカバーなど20種類が用意されている。商材が決まったら、素材によって405GTや1617HJでプリントする。注文の多くはTシャツとトートバッグなので、405GTの出番が多い。昨年10月に導入したばかりだが「使い方は簡単なので、すぐに使えるようになりました」と、同社クリエイターズプール事業部のディレクター、宮浦康氏。広いエリアにプリントできる405GTだからこそ、アート作品をダイナミックに表現することができるのだろう。
 1日の平均販売枚数は、10~20枚前後。販売価格はTシャツ2500円。アーティスト作品のプリント時はさらに使用料が1000~1800円かかる。
 注文の約6割がアート作品のプリントでプレゼント用途が多い。4割は接客中に「写真や文字など、好きなものをプリントできる」と伝えると、スマホ写真のプリントを希望したり、一度アート作品Tシャツを購入したお客が「次はオリジナルで」と来店すると言う。
 同業者からすれば、「近隣の飲食店からスタッフTシャツを受注すればいいのに」と思うだろうが、「この店の狙いは、本業である寝装品の売場を新たに提案すること。そのために様々な試みを実験しているんです」と宮浦氏。

  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
    左側写真:作業スペースは武藤工業のシステムばかり。 VJ-405GTをはじめ、VJ-1617HJ、カッティングプロッターが揃う。
    中央写真:写真左の機種も武藤工業製品をベースにした大判プリンター。
    右側写真:ブティックスペースには無地素材が豊富に。サンモトオリジナルのクッションカバーも置かれている。
     
 (株)サンモトは全国に寝装品販売店の取引先がある。その売場で405GTを導入し、オリジナルの寝装品をその場でプリントして売ってばどうか、アート作品の寝装品を提案してはどうか……。その実験と実績作りの場が、クリエイターズプールなのだ。確かに、寝装品の1つであるパジャマはTシャツが代用品になりつつある。寝装品売場でオリジナルTシャツを作ることは十分あり得る。数年後には「寝装品売場に405GT」が当たり前になっているのかも知れない。その先例を作るために、クリエイターズプールは今日も新たな実験に挑戦する ───
 
■会社名
株式会社サンモト様
設 立:昭和17年
http://www.sanmoto.co.jp/
店舗情報

クリエイターズプール
 住所 山梨県南都留郡山中湖村山中110-1
 営業時間 AM9:00~PM6:00
 定休日 毎週水曜日

OGBSマガジン43号に掲載
http://www.gendai-press.co.jp/ogbs_magazine
画像9
(株)サンモト
クリエイターズプール事業部
ディレクター 宮浦 康氏
  • ユーザ活用事例・お客様の声 ユーザー事例紹介画像
    屋外看板・電飾看板(サイン)などの製作物と捺染(服飾)・インテリア等、新分野でのユーザ事例などをレポートしていきます。
    ユーザ事例を見る お客様の声を見る
  • 制作事例ギャラリー
    屋外看板の制作事例をはじめ、捺染(服飾)・建築インテリア・紙器(パッケージ)・オリジナルグッズなどの制作事例を掲載します。
    制作事例ギャラリーを見る