ホワイトアトリエ様
コンバースにVJ-404GT? 靴プリントが生む「進化する定番」
404GTを使った靴プリントの様子。サイズによってプリント面積が違うため、位置決めが難しい。プリント後は靴全体にコーティングを施しているが、「念のため雨や水は避けてください」とアドバイスしている。ちなみに、プリントしている様子を見る来店客も多く、あっという間に完成することに驚くそうだ。
世界的に有名な「コンバース」が武藤工業(株)のガーメントプリンター「VJ-404GT」を導入し、靴に直接プリントするサービスを展開している。このサービスを受けられるのは、昨年7月にオープンした原宿キャットストリート沿いにあるコンバースシューズ直営店「White atelier BY CONVERSE(ホワイトアトリエ バイ コンバース)」だけ。
店舗限定モデルのアッパー、タンにプリント
同店の稲村苑子氏は、「コンバースでは『永遠の定番から進化する定番へ』という思いを込めて、『Design Yourself』というスローガンを掲げています。コンバースのあるライフスタイルをユーザーとゼロから作り上げるアトリエ、と言うのがコンセプトなんです」。
店舗は1FとB1Fで、1Fには毎月発売されているコンバースの新作シューズから定番、限定品がズラリと並ぶ。プリントサービスはB1Fでおこなう。大きなカウンターの奥に「VJ-404GT」を設置。2015年に発売されたこの機種は、CMYK4色モデル「VJ-404GT(以下、404GT)」と白インク搭載モデル「VJ-405GT」がラインナップ。共に設置面積が同クラス機の中で最小ながら、プリント面積が420×576mと広いのが特徴。マグネットで簡単着脱できるプラテンや操作しやすい大きなタッチパネルなどが人気だ。
コンバースが導入したのは、CMYK4色モデルの404GT。この機械で、同店でしか販売されていない限定モデル「ALLSTAR COLORS R HI/OX ALL WHITE(以下オールホワイト)」にプリントする。オールホワイトはハイカットとローカット(共に7000円)の2種類。ハイカットはアッパー(靴の側面)とタン(べロ)にプリント可能。ローカットはタンのみ。プリント価格は2000円か4000円。来店客は用意されたデザインから好きな絵柄を選び、プリントしてもらう。デザインはアーティストが手がけたカテゴリーと「スタンダード」と呼ばれる組み合わせ可能な文字と絵柄の2パターンから選べる(ローカットはスタンダードのみ)。人気店「ブルックリンチャーム」のチャームを組み合わせたり、シューレース(靴紐)を取り換えて、自分だけのオールホワイトを作り出すことができるという訳だ。
プリントの速さが魅力 受注数は4000件超え
「靴にプリントする」という発想は、冒頭の「Design Yourself」というスローガンにある。「コンバーズを選ぶことは、あなた自身をデザインすること」というメッセージで、「このスローガンを表現する手段の一つとして、コンバース商品を選んでもらうだけでなく、シューズに自分で選んだ絵柄がデザインできたら面白いのでは、というのがアイデアの始まりです」。そのための機械として404GTを選んだ理由は、「求めていたのはお客様にその場でお渡しできる『スピード』とアパレルに比べて高いレベルが求められるシューズプリントの『クオリティ』でした。その両方を満たしてくれるのが404GTだったんです」。
店舗オープンに合わせてこのサービスを開始するため、スタッフ3人が武藤工業を訪れ、「靴プリント」のノウハウを学んだ。それを他のスタッフに伝授し、現在は4人が靴プリントを担当。今後さらにプリント担当を増やす方針。
ホワイトアトリエ バイ コンバース 様
住所 東京都渋谷区神宮前6-16-5 HOLON-Ⅲ B1F・1F
営業時間 11:00~20:00
定休日 不定休